松山市の地域密着型工務店の宮脇建設ができるパッシブデザインの肝は窓
2021/10/25
パッシブデザインの肝は窓
つい2週間前までは服装も半袖で日焼けもしていたのに、急に上着が必要なくらい寒くなってきました。
我が家でもコタツを出したりと、急いで冬支度です。
本格的に冬になっていきますが、冬の暖房時、住宅のどの部分から熱が逃げていると思いますか?
開口部が58%、屋根が5%、外壁が15%、床が7%、換気が15%となっています。
どの部分も大事ですが窓を強化すれば、一番早く断熱効果が出ます。
窓の基本性能は①熱貫流率(U値)と②日射熱取得率(η値)があります。
①熱貫流率(U値)は窓からどれだけ熱が逃げやすいかを示し、単位はW/㎡K。
1㎡あたり、内外温度差が1K(1℃)あたりに、何Wの熱が逃げていくかを示す数値です。
②日射熱取得率(η値)は、その窓に当たった熱がどれくらいの割合で室内に入るかを示す数値です。
例えば同じ大きさ(3.3㎡)で、ガラスがクリアの樹脂サッシ(エルスターS)=熱貫流率1.46W/㎡K、日射熱取得率0.42とアルミ樹脂複合サッシ(サーモスX)=熱貫流率1.7W/㎡K、日射熱取得率0.47を比較します。
窓から逃げる熱は樹脂サッシ(エルスターS)は67W、アルミ樹脂複合サッシ(サーモスX)は78Wです。(計算式は省略します。)
パッシブデザインの考えでは断熱性能(U値)だけで窓の熱性能を判断するのは間違いです。なぜなら、昼間は逆に外から熱が入ってくるからです。
窓際に猫が昼寝しているように、あったかいのです。
だから、窓から入ってくる熱も計算しないといけません。
窓から入る熱は樹脂サッシ(エルスターS)は486W、アルミ樹脂複合サッシ(サーモスX)は544Wです。(計算式は省略します。)
差し引きすると1日分の熱の貯金は樹脂サッシ(エルスターS)は3252Wh、アルミ樹脂複合サッシ(サーモスX)は3568Whとなります。
松山市では樹脂サッシよりもアルミ樹脂複合サッシの方が熱の貯金が有利となります。
ただし、パッシブの条件を満たしている場合なので、建設する土地の方位に注意し当てはまるかどうかはその都度確認しましょう。