どのタイミングで資金計画を行うか?
建設地を決め、建設会社を決め、間取りプランを描いてもらい、そして見積りを出してもらうと同時に『資金計画書』という名の予算シートを出してくれる住宅会社が多いのですが、このタイミングで初めて資金計画を行うのでは意味がありません。
資金計画とは、全体予算をはじめ、土地や家などにそれぞれ一体どれくらい予算を振り分けるのかという計画を立てるために行うものですから、家づくりの最初にしなければ意味がありません。
ですから、家づくりは、まずは資金計画から始めるということを肝に命じておいてください。
そして、その資金計画で最初に行うことが『住宅ローン選び』です。
では、まずは住宅ローンについて考えてみましょう。
『住宅ローン』で借り入れする金額を決める際、
1.いくら住宅ローンを借りられる?
2.月々の返済額はいくらになる?
3.返済期間は何年?
4.金利タイプはどうする?
この4つをもとに決めていきます。
1.例えば年収440万円の場合、住宅ローン金利が0.47%とすると借入限度額は3080万円~4980万円になります。
2.月々の返済額は返済比率が35%、123,844円が上限となります。
しかし、この金額で返済していくのは危険です。もう少し返済比率を落としたいですね。
では、あなたは毎月いくらぐらいなら返済出来ますか?
① 今の家賃で払っている金額ぐらい?
② 家賃に1万円足したぐらい?
③ 家賃に2万円足したぐらい?
④ せっかく一生に一回の家を建てるのだからそれ以上?
ここで答える金額については、その方の価値観によるものなので、正解があるわけではないのですが、しいて言うならば、何を基準に決める?かということが大切になります。
今お住まいの賃貸アパートやマンションの家賃がそのまま住宅ローンに変わることが理想ですが、現在の賃貸が2LDKで、希望の新居が3LDKであれば家の面積が広がる分、月々の返済額が現在の家賃よりUPするのは納得と思います。
もしかしたら光熱費も多少上がるかもしれませんし、20年後、30年後の『修繕』に備えて、その積立てをしていきたいと思っているかもしれません。
そうなれば、今までよりもお金がかかってしまうということになりますよね。
ですから、本当は最初に『資金計画』をしつつ、それに加えて『生命保険』を見直した方が良いんですよね。
住宅ローンを借りるとなると、団体信用生命保険と言う生命保険に加入することになります。そうなれば、ローンを組んだ方に、もしものことが合った場合、住宅ローンがその保険金で相殺されることになります。
つまり手厚い保障がつくということなんですよね。
ですから、家を建てる機会に、一度現在お入りの生命保険を見直してみることも大切なんですよね。
無駄に保障ばかり増やして、保険にお金をかけ過ぎてしまっている方も決して少なくないですからね。
もし、保障の手厚さは維持したまま、保険が1〜2万円削れれば、それで固定資産税や修繕費用の積立てが出来ますから、
保険の見直しもぜひ前向きに考えていただきつつ、返済金額を算出していただければと思います。
3.一般的には、返済期間の最長は35年なのですが、(フラット50という50年までOKという商品もありますが、ここでは割愛します)返済期間については多くの方が勘違いしていることがあります。
それは、返済期間は5年単位でしか決められないという勘違いです。
実は、この返済期間は、5年単位という決まりなどもちろんありませんし、自分自身で自由に決められます。
好きな年数でね。31年とか、24年といった風に。
またフラット35という商品を選ぶ場合、商品名がそうだからかもしれないのですが、35年返済しかダメだと思い込んでいる方がけっこういらっしゃいます。
この誤解についても、決してそんなことありませんので、安心していただければと思います。
返済期間については、以上のことを踏まえつつ、職業や年齢などを考慮した上で決めていただければと思います。
ただし、あまり短い期間で設定してしまった場合、借入額が少なくなってしまうことになるので、予算という点も考慮しつつ決めていただければと思います。
住宅ローンは、以上のことを踏まえた上で選ぶようにしていただくといいんですよね。
そして、そこから逆算された借入金額に、負担出来る自己資金を加算した合計金額が、あなたにとってのベストな全体予算というわけです。